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2024年8月8日
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先日、劇場アニメ「ルックバック」を観てきました。評判が良いと聞いて前から気になっていたのですが、本当に観に行って良かった作品でした……。
以下、感想です。
出典:劇場アニメ「ルックバック」公式サイト
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・原作そのままの空気感
原作は既読だったのですが、漫画版の胸を刺すような切実さやリアリティがそのまま表現されていることに驚きました。派手な演出は少なく、BGMも控え目なのですが、だからこそ絵や情景で訴えかけてくるものが強く、1時間の映画とは思えないくらいの濃密さでした。たとえば、藤野が京本の絵に感化されて一心不乱に絵の練習をするシーン。原作ではセリフのないコマを何度も重ねて時間の重さを表現しているのですが、映画版でも無言で絵を描き続けるだけのカットをこれでもかというくらい入れて表現していて、藤野の命を削っている感じがより鮮明に伝わってきました。
もう一つ、印象的だったのが、藤野が京本に出会った帰りに雨の中で踊るシーンです。これは原作だと見開きで高揚感や解放感の強さを表現しているのですが、映画だと地面から空に突き抜けていくような迫力あるカメラワークで表現しているのです。藤野の楽しそうな感情とか躍動感が伝わってきてすごく良いシーンなのですが、表現方法のすごさにも見入ってしまいました。
・人物の表情の良さ
人物がより表情豊かに、ユーモラスに描かれているのもいいなと思いました。小学生藤野の生意気そうな感じも、京本の所在なさげな感じも、本当にいそうなリアルさがあって良かったです。特に、全編中一番好きなシーンでもあるのですが、初めて藤野と京本が出会うシーンの京本のかわいさに脳を焼かれました……。声優さんの演技が素晴らしいというのもありますが、憧れの藤野にどうしても話しかけたくて一世一代をかけて外に出てきたというような、切羽詰まった感じの表情がたまらなくかわいいのです……。原作だと藤野に共感してしまうのもあって藤野を追いかけがちでしたが、映像になった京本があまりにも魅力的すぎて、映画版ではひたすら京本ばかり注目してしまいました。
原作を知っているからこそ、藤野と京本が二人で街に出かけるシーンの幸せそうな様子とかもたまらなく切なかったです。藤野が京本の手を引いて歩くシーン、原作だと1コマなのですが、映画だと藤野の視点からも京本の視点からも描かれているのが良いんです……。あのシーンも映像だからこそ、二人の感情の高ぶりや楽しさがより伝わってくる感じがして、非常に好きなシーンの一つでした。
・技巧的なこだわりのすごさ
後からパンフレットを読んで知ったのですが、作中の線画はアニメーターの原画を修正せず、極力ダイレクトに使うようにしていたそう。これの何がすごいのかというと、通常は複数人で分業しやすいよう、アニメーターが描いた原画を動画マンがトレースして線を均一にするという工程があるのですが、これを敢えてなくして、アニメーターの線の質感をそのまま表現しているというのです。私はアニメ制作に詳しいわけではありませんが、観ているときに絵の手描きっぽさとか藤本タツキ先生のタッチがそのまま動いている感じがなんかいいなと思っていたので、裏にそんなこだわりがあったというのを知って驚きました。
他にもパンフレットには背景美術の話とか映像を単調にしない工夫の話とか専門的な話が出てくるのですが、自分がアニメを作っている側の人だったらもっと感動できるんだろうな……と思うような熱量のある話ばかりで読みふけってしまいました。作品自体のテーマが創作であるからこそ、制作陣もものすごい熱量で作っているのだというのをひしひしと感じました。
ストーリーは原作準拠なので言わずもがなですが、とにかく映像や演出のすごさに圧倒される作品でした。当分は余韻から抜け切れそうにありません……。
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2024.08.08 20:43:45
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以下、感想です。
・原作そのままの空気感
原作は既読だったのですが、漫画版の胸を刺すような切実さやリアリティがそのまま表現されていることに驚きました。派手な演出は少なく、BGMも控え目なのですが、だからこそ絵や情景で訴えかけてくるものが強く、1時間の映画とは思えないくらいの濃密さでした。たとえば、藤野が京本の絵に感化されて一心不乱に絵の練習をするシーン。原作ではセリフのないコマを何度も重ねて時間の重さを表現しているのですが、映画版でも無言で絵を描き続けるだけのカットをこれでもかというくらい入れて表現していて、藤野の命を削っている感じがより鮮明に伝わってきました。
もう一つ、印象的だったのが、藤野が京本に出会った帰りに雨の中で踊るシーンです。これは原作だと見開きで高揚感や解放感の強さを表現しているのですが、映画だと地面から空に突き抜けていくような迫力あるカメラワークで表現しているのです。藤野の楽しそうな感情とか躍動感が伝わってきてすごく良いシーンなのですが、表現方法のすごさにも見入ってしまいました。
・人物の表情の良さ
人物がより表情豊かに、ユーモラスに描かれているのもいいなと思いました。小学生藤野の生意気そうな感じも、京本の所在なさげな感じも、本当にいそうなリアルさがあって良かったです。特に、全編中一番好きなシーンでもあるのですが、初めて藤野と京本が出会うシーンの京本のかわいさに脳を焼かれました……。声優さんの演技が素晴らしいというのもありますが、憧れの藤野にどうしても話しかけたくて一世一代をかけて外に出てきたというような、切羽詰まった感じの表情がたまらなくかわいいのです……。原作だと藤野に共感してしまうのもあって藤野を追いかけがちでしたが、映像になった京本があまりにも魅力的すぎて、映画版ではひたすら京本ばかり注目してしまいました。
原作を知っているからこそ、藤野と京本が二人で街に出かけるシーンの幸せそうな様子とかもたまらなく切なかったです。藤野が京本の手を引いて歩くシーン、原作だと1コマなのですが、映画だと藤野の視点からも京本の視点からも描かれているのが良いんです……。あのシーンも映像だからこそ、二人の感情の高ぶりや楽しさがより伝わってくる感じがして、非常に好きなシーンの一つでした。
・技巧的なこだわりのすごさ
後からパンフレットを読んで知ったのですが、作中の線画はアニメーターの原画を修正せず、極力ダイレクトに使うようにしていたそう。これの何がすごいのかというと、通常は複数人で分業しやすいよう、アニメーターが描いた原画を動画マンがトレースして線を均一にするという工程があるのですが、これを敢えてなくして、アニメーターの線の質感をそのまま表現しているというのです。私はアニメ制作に詳しいわけではありませんが、観ているときに絵の手描きっぽさとか藤本タツキ先生のタッチがそのまま動いている感じがなんかいいなと思っていたので、裏にそんなこだわりがあったというのを知って驚きました。
他にもパンフレットには背景美術の話とか映像を単調にしない工夫の話とか専門的な話が出てくるのですが、自分がアニメを作っている側の人だったらもっと感動できるんだろうな……と思うような熱量のある話ばかりで読みふけってしまいました。作品自体のテーマが創作であるからこそ、制作陣もものすごい熱量で作っているのだというのをひしひしと感じました。
ストーリーは原作準拠なので言わずもがなですが、とにかく映像や演出のすごさに圧倒される作品でした。当分は余韻から抜け切れそうにありません……。
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